▼今年、ヤマト運輸とアマゾンの間で配送費を巡る攻防が注目を集めた。値上げを押し切ったヤマト側に分があったとはいえ、営業利益率は1%台止まりと『利益なき繁忙』はなお続く。民間調査では荷物増や高齢化によって2023年に24万人分のトラックドライバーが不足するとの推計もある。回収現場の担い手が減っていく人手不足の課題は、古紙業界でも同様だ。
▼ドライバー不足の救世主のひとつと目されているのが、自動運転技術である。米・テスラモーターズ社が電動トレーラー車を2019年に製造開始すると発表したばかり。近未来的なフォルムが斬新で、性能も一回の充電で最大805キロを走り、36トンもの貨物を牽引できるという。そして幹線道路では自動運転にも対応していくそうだ。
▼将来的な技術革新は希望の光であるが、足元では人手を集める努力が欠かせない。待遇や福利厚生といった雇用条件を高めることはもとより、コンプライアンス重視や社員教育制度の充実も、離職率を下げ安定雇用につなげる有効な手立てだ。廃棄物処理・リサイクル事業を展開し、四百人超のドライバーを抱える㈱要興業が今月株式上場する。知名度と社会的信用を上げることは、人材確保面での効用も大きいだろう。
2025年03月17日
コラム「虎視」
シリコンバレー発のGAFAなどの新興企業がもてはやされる陰で、米国の製造業は着実に衰退してきた。製造業付加価値[...]
2025年03月10日
コラム「虎視」
愛媛県四国中央市で紙づくりが始まったのは江戸時代半ばの1750年頃と言われている。豊富な水と原料に恵まれたこと[...]
2025年03月03日
コラム「虎視」
丸住製紙が今年3月末で新聞用紙の生産を終了する。花形だった新聞用紙事業は今は昔である。新聞の普及に大きな役割を[...]
2025年02月24日
コラム「虎視」
トランプ大統領の顧問を務めるイーロン・マスクは、南アフリカからカナダを経由して米国に移り住んだ移民の一人である[...]