
▼835万人の人口を抱える東京23区だが、中でも最大の人口を抱えるのが世田谷区で83万人に達する。世田谷区そのものが大都市並みの人口だが、ベーラーとスケールを持つ古紙ヤードはわずか1ヵ所で、中田の世田谷事業所のみである。スクラップアンドビルドで02年春に完成した新ヤードを、この年の秋に見学させてもらった。びっくりしたのは外観からはとても古紙ヤードとは思えない、ヤード全体が密閉型の工場であったことだ。
▼機密文書を扱うヤードで密閉型の工場を併設するケースは増えているが、中田のように回収古紙を扱うヤードが密閉型の工場になっているのは、全国的にも事例が少ないのでないか。ヤードの敷地は640坪で、工場の建坪は400坪。選別ラインや応接室、休憩室が2階にあって工場の天井が高いので、建坪以上に広く見えた。工場内にはスケール2台、ベーラー2台、選別ライン1基があった。
▼騒音が出ないように密閉型にしたうえ、さらに工場の周辺を植栽したり、屋上を緑化したりと、周囲の居住環境に随分と配慮しているのが印象的だった。市街地の古紙ヤードのモデルケースになると思われた。ただ悩みは抜き取りが激化し、古紙の回収量が低下しているとのことだった。
2025年12月22日
コラム「虎視」
風光明媚な庭園に囲まれたDIC河村記念美術館(千葉県佐倉市)が、今年3月末でその歴史に幕を下ろした。20世紀美[...]
2025年12月15日
コラム「虎視」
高3の息子は奈良高専の情報工学科に通っているが、今週、社会見学活動で大阪府警を訪問する。「サイバー攻撃やサイバ[...]
2025年12月08日
コラム「虎視」
03年に高良・高橋常務、古紙ジャーナル創業者の父、私の3人で、愛媛県の常裕パルプ工業を訪問した。そこで古紙パル[...]
2025年12月01日
コラム「虎視」
日本国内の古紙利用工場は中小を含めて約140カ所。そのうち家庭紙(ティッシュ・トイレット等)を生産するのは52[...]