▼古紙の回収率の伸びと回収増を日米両国で比較してみよう。日本は90年代、10年かかって回収率は6.2ポイントしか伸びなかった。回収増も304万トンである。国内価格が低迷し、中国という輸出市場も成長していなかったことによる。ところが2000年代に入ると03年までの4年間で8.4ポイントも回収率が伸び、数量は211万トン増えた。04年は率で2ポイント強、数量で100万トン増えたとみられ、わずか5年で90年代に10年かかった回収増を上回る。
▼一方、米国はというと、回収率は90年代に11ポイントアップし、数量は1,606万トンも増大した。日本の実に5.3倍である。ところが2000年代に入ると03年までの過去4年間に回収率は4.3ポイント伸びたものの、数量は176万トンしか増えていない。これは99年をピークに米国の紙・板紙消費量が大きく落ち込み、03年はピーク時からみると665万トンの激減である。
▼回収率とは古紙回収量を紙・板紙消費量で割った数値だが、分母がどんどん小さくなっているので、率は上昇しても回収量は余り増えないことになる。2000年代に入って回収率、数量の伸びとも日本が米国を上回るようになっており、この現象は注目に値する。
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