▼ベーラーを持っていてもヤード(回収基地)が手狭だったりするとコンテナへの積み込み作業ができない。こういう問屋さんはそれでは輸出をしていないかというと、さにあらず。輸出できる仲間問屋のヤードに持ち込むか、問屋が車を回して引き取り、輸出に回している。こうした流れが全国的にできたために、ひとつひとつの流れは小さくても集まって大河になる。昨年、300万トンに迫る輸出が行われたのは、この仕組みができたことも影響している。
▼また輸出に見合う需給ギャップ(余剰)があったからだが、日本の古紙輸出が500万トンを超える時代が遠からずやってくるだろう。その根拠のひとつは回収率にある。昨年の回収率は68%台だった。70%を超えると回収率は頭打ちになると予測されている。しかし、この68%は見かけの回収率だ。段ボール箱の入超分は年間120万トン前後ある。つまり6ポイントぐらいが水膨れ。ネットの回収率はまだ62%にとどまっているわけだ。
▼ふたつ目の理由として2000年代になって前半の5年間で回収量が300万トンも増えた。後半も同程度増えるのでないか。回収量の増えた分がそっくり輸出に回っている現状から推して、500万トンを超える輸出が今後5年間で現実に。
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
コラム「虎視」
段ボール古紙の調達価格が、段原紙の市況上昇のなか、据え置かれている。段原紙は2017年以降、5回目となる値上げ[...]
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]