
▼ここ4、5年需給がタイトに推移し、価格も安定していた紙パック(牛乳パック)が7月1日から全国的にキロ2円値下がりした。①三栄レギュレーター東京工場の生産のスローダウン②板紙だが紙パックを使用していた井出製紙の倒産③古紙もの家庭紙メーカーの夏場の操業低下ーなどから需給が緩み、丸富製紙、クレシアなど使用大手の値下げになったみられている。
▼全国牛乳容器環境協会調べによると、紙パックのリサイクル率は着実に伸びており、平成15年度のリサイクル率は34.3%。産業損紙を含めた国内の回収量は8万3,000トン。このうち家庭からの回収量は半分の4万4,000トン、月にして4,000トン足らずだ。主な回収ルートは①生協・スーパーの店頭回収②自治体による分別収集③市民団体による集団回収ーである。
▼産業損紙を含めても月7,000トンという小さな市場だが、その9割方が古紙もの家庭紙メーカーに使用されている。使用大手は丸富製紙、クレシア、信栄製紙グループ、愛媛パルプ協同組合など。国内の回収量が限られるので、年間1万6,000トン、月1,300トン程度輸入されている。段ボール古紙などの輸入が大きく後退した中で、紙パックの輸入は使用量の15%前後を占め、存在感を維持している。
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