
▼1970年代の二次にわたるオイルショックで、日本の製紙産業は省エネや石炭燃料などへの転換が進んだが、今回、三次オイルショックともいえる原油の高騰で、化石燃料からバイオマス燃料(RPF、木屑、廃タイヤなどの廃棄物)への転換が急速に進みつつある。このバイオマス燃料の供給者が古紙業者というより廃棄物業者であることから、廃棄物業者と製紙産業との結びつきが今後ますます強くなるだろう。
▼バイオマス燃料を供給する廃棄物業者の中には、古紙のベーラーを持つ業者も少なくなく、次第に古紙の扱い量を増やしてきている。ということは、従来の直納制度(古紙問屋がメーカーの直納業者であった)が崩れ、廃棄物業者の直納化が時代の趨勢になるかもしれない。一方、直納業者も輸出の増大で、国内メーカー離れの現象がみられる。需給両者、選択肢が拡がったことで、流動化せざるをえない局面を迎えたわけだ。
▼安くて品質のいい古紙を国内メーカーがふんだんに使えた時代は遠のきつつある。かっては廃棄物として捨てられてきたような古紙(難処理古紙や機密書類など)を、使いこなす時代になった。当初は出版社や事業所のニーズに応えるためだったが、結果的にはコストダウンに結びついた。
2025年11月10日
コラム「虎視」
これまで中国の製紙・古紙の情報を得ていた中国版RISIのUMPAPERが、今年9月に中国から撤退した。8月末に[...]
2025年11月03日
コラム「虎視」
前回古紙ヤードマップを発行したのが2020年5月だが、この5年の間に古紙を取り巻く状況は一変した。
[...]
2025年10月27日
コラム「虎視」
今回は山﨑紙源センター特集。社名は「やまさきかみげんセンター」と読む。「やまさき」を「やまざき」、「かみげん」[...]
2025年10月27日
ちょっとブレイク
10月21日、衆議院の首相指名選挙で過半数を得票し、第104代首相に高市早苗氏が選出された。日本の憲政史上初め[...]