▼4月上旬、王子古紙パルプセンター・東日本調達部名で取引先問屋に対し「王子製紙・苫小牧工場に納入された新聞古紙の中に鉄製の異物が混入していた。鉄製異物は鉄球・ハンマーの頭であり、パルパーからリジェクトし発見された。工場設備に破損はなかったが一部操業にトラブルが発生した。今年に入り、鉄アレイ、タイヤホイール、鉄板の混入など通常では考えがたいトラブルが発生している」
▼古紙の選別は需給によって変わる。需給がタイトになるとメーカーの品質基準が甘くなり、緩むと品質基準が強化される。こうした繰り返しが選別の歴史だったが、最近は中国への輸出が活発になり、慢性的に古紙需給がタイト。「問屋の選別が甘くなり、品質低下が著しい」と嘆く国内メーカー側が増えた。
▼新聞古紙は今でこそ99%が洋紙向けだが、かっては板紙向けの消費が洋紙を上回っていた。板紙向けと洋紙向けで品質基準が違うことから、問屋は板紙の選別はラフに、洋紙は厳密にやっていた。板紙に変わって台頭してきたのが輸出。昨年の国内回収量に占める新聞の輸出比率は12%。従って最近は国内と輸出で選別基準を変えているのかもしれない。輸出がラフに、国内は厳密に。ところが手違いでラフな選別新聞が国内に回ってしまった?
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