▼04年のデータだが、イギリスの古紙回収量は658万トン、消費量は517万トン。回収量から消費量を差し引いた需給ギャップは141万トン。日本の場合、需給ギャップ分がそっくり輸出されているが、イギリスの同年の古紙輸出量をみると152万トン。日本と似た輸出環境にあることが分かる。
▼一方、イギリスは紙・板紙の輸入大国という顔を持つ。生産量624万トン、消費量1,268万トン。生産量の二倍の紙・板紙を消費しており、不足分を輸入に大きく依存している。生産と消費がバランスしている日本とはこの点がまるで違うわけだ。
▼このため輸入した紙・板紙が古紙として国内で大量に発生する。これが余り回収されず、回収率が52%(04年)と低かった。ところが昨年あたりから回収率が伸びている様子。昨年の中国の古紙輸入量をみるとイギリスがオランダやドイツを上回り、欧州トップの154万トンだった。
▼今年も欧州トップを走り、国別では米国、日本に次ぐ3位。1-4月累計の中国のイギリスからの古紙輸入量は66万トンに達した。この勢いだと今年は年間で200万トンを超えるのではないか。イギリスの古紙事情の調査のために一度現地を訪問したいと考えている。
2024年09月16日
コラム「虎視」
23年末の日本の新聞発行部数は2859万部となり、全盛期だった97年時の5376万部から47%減少した。世界的[...]
2024年09月09日
コラム「虎視」
脱炭素の対応は競争力には繋がるものの、投資に対する費用対効果がみえにくい。というより、成果を実感することが難し[...]
2024年09月02日
コラム「虎視」
「将来的に国内で古紙が集まらなくなるのではないか」。そんな危機感を抱く製紙メーカー幹部もいるようだ。古紙回収量[...]
2024年07月29日
ちょっとブレイク
全日本機密文書裁断協会を組織するナカバヤシ㈱はセレッソ大阪のメインスポンサーであり、ヨドコウ桜スタジアムにはナ[...]