2006年7月10日 オピニオン » 696号

コラム「虎視」 696号

コラム「虎視」

▼環境省の発表によると、平成16年度の全国の自治体が集めた資源ごみのうちで、紙類(古紙)は499万9,000トン、ほぼ500万トンだった。内訳は行政回収(分別収集)とその他が227万8,000トン、集団回収によるものが272万1,000トンである。平成10年度に比べて、前者が105万トン、後者が20万トン増えた。前者の伸びは分別収集の普及などによる。まだ集団回収が44万トン上回っているが、分別収集には抜き取り行為がある。実際の回収量は前者が上回っているのでないか。

▼昨年の国勢調査による全国の世帯数は4,952万9,232世帯。回収量を世帯数で割ると、1世帯当たり101キロ。東京都23区を含めた16大都市で、1世帯100キロ以上の古紙を集めている都市は東京23区、横浜市、名古屋市、さいたま市、堺市、静岡市の6市のみ。昨秋、家庭ごみの有料化に踏みきった福岡市もまだ60キロにとどまっている。

▼家庭から排出される古紙は、新聞を1紙(朝夕刊)購読するだけで月10キロ(チラシを含む)、年間で120キロ。これに雑誌や段ボールを加えると180キロから200キロになる。このギャップを埋めているのが焼却?それとも民間回収(ちり紙交換など)?

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