▼裾物三品といえば段ボール、新聞、雑誌を指す。この三品が古紙消費全体の84%を占め、主要三品でもある。価格はというと1970年代から80年代にかけては段ボールが上位だった。90年代に入ると段ボールと新聞の上位がめまぐるしく入れ替わる。2000年代になると新聞上位が定着し、段ボールが新聞価格を上回ることがなくなった。
▼一方、輸出価格においても、かっては相場を牽引する主役は段ボールだった。段ボールの上昇につられて新聞、雑誌が値上がりしたものだった。ところが今回新聞と雑誌の輸出価格の上昇に対して、段ボールが独り蚊帳の外に置かれている。国内のみならず輸出においても段ボール上位の時代が終わったのだろうか。
▼輸出といえば雑誌と段ボールの価格が逆転し、雑誌が問屋手取りで1円も高くなった。段ボールが新聞だけでなく雑誌にも追い抜かれた。これは国内価格ではありえない現象である。というのも日本では段ボール原紙メーカーが大量に雑誌を使用している。昨年の雑誌の国内消費量は266万トンだが、段原紙が100万トンを消費。段ボールの代替で安い雑誌を使用しているので、価格が逆転すれば段ボールにシフトするからである。ともあれ、三品の価格体系が変わった!
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
コラム「虎視」
段ボール古紙の調達価格が、段原紙の市況上昇のなか、据え置かれている。段原紙は2017年以降、5回目となる値上げ[...]
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]