
▼古紙回収量は頭打ち、回収ルートもこの数年で多様化してきた。昨年の回収率は80%の大台に乗せてきた。堅く絞った雑巾のように新たに絞り出す余地は乏しい。ところで、地方自治体が各地で実施するごみ組成分析の結果をみると、2~3割は紙類が依然含まれる。そのまま焼却処分されているわけだが、少なくてもその3分の1は資源化できる紙類とされる。
▼この紙類を再利用に回す、つまり分別排出を促すのに即効性があるのが家庭ごみの有料化。千葉市は首都圏の政令指定都市として初めて有料化に踏み切った。一方、古紙の掘り起しに繋げるには回収システムの整備も不可欠である。新潟市や札幌市は分別収集を同時開始し、回収量を伸ばした。千葉市は分別収集、集団回収、拠点回収の3通りの回収に行政が絡む。新聞販売店回収やポイント回収もあり、実質的に5通りの回収形態がある。
▼政令市では分別収集を昨年10月から開始させたものの、予定数量が集まってこない大阪市が次の候補として注目される。回収量が低調な背景には持ち去りの横行や集団回収に流れた等もあるが、分別が徹底されてないことが大きい。経済的インセンティブこそが、大阪人の分別意識に火を付ける契機となりそうだが。
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