▼中国の驚異的な板紙の設備増強は今年がピークかと思っていたら、ナインドラゴンとリー&マンの2社はさらに来年も同規模の増強を行うと伝える。桁外れの規模にただ驚くばかり。2社だけで今年と来年、2年連続で300万トン(合計600万トン)の大増設だ。
▼中国は昨年、1,000万トンを超える段ボール古紙を輸入した。輸入古紙全体では2,000万トン弱。この大増設をみている限り、段ボールの輸入量はさらに膨らむだろう。ちなみに2000年の段ボール輸入量はわずか96万トンだった。6年で10倍以上も増えたが、驚異的な伸びだ。主要輸入国は米国、日本、英国。この3国から7割近くを購入。
▼一方、段原紙の生産は2,000万トンを超えた(ちなみに日本は930万トン)。消費する段ボール古紙の半分を輸入に依存しているわけだ。中国の古紙全体の回収率が30%台と異常に低い。これは①生産された段原紙が輸出用の梱包材となって国内で回収されない②データ不足③新聞や雑誌などはリユースされているーなどが原因とみられる。国内の古紙価格が高いので古紙は貴重品。回収率が低いのはごみ化しているためでない。中国経済が輸出型から内需型に大きく転換するまで、段ボールを含めた古紙不足は続くだろう。
2025年04月21日
コラム「虎視」
日本では商品や容器包装等で、リサイクルしやすい設計がこれまでにも行われてきた。その一例が、かつて家庭や企業に配[...]
2025年04月14日
コラム「虎視」
17年に発刊された「アマゾンが描く2022年の世界、田中道昭著」という本に出てくる近未来像がある。無人コンビニ[...]
2025年04月07日
コラム「虎視」
概ね売上10億円以上の古紙問屋を対象に業況調査アンケートを実施したが、回答率は3割強にとどまった。経営状況の公[...]
2025年03月31日
コラム「虎視」
2018年から開始した中国のナショナルソードにより、鉄スクラップも輸入禁止となった。しかしその前から中国は世界[...]