
ピューリッツァ賞作家であるハルバースタムによる「ベスト&ブライテスト」という本がある。泥沼化したベトナム戦争に突っ走った米国の内実を記した名著で、タイトルが意味する米政府の「最良の、最も聡明な人々」がいかに判断を誤ったか、愚策から抜け出せなかったのか、内輪の論理が幅を利かせた事実を丹念に描写している。
▼日本の大手総合商社はもっとも人気の高い職種の一つ。社員は受験戦争や厳しい採用試験にも勝ち抜いた人々であろう。その中で、丸紅は本体に紙パルプの部門を設け、製紙メーカーの事業会社を抱える唯一の総合商社となった。しかし、ベトナムの段ボール原紙事業KOAによる巨額赤字が続き、紙パ部門は一人負けで、暗雲が垂れこめている。
▼KOAは22年度に▲143億円、23年度に▲227億円の損益を計上。初期投資の約200億円(推計)と合わせ、投じたのは500億円超。現地の代表を務めた責任者は、昨年10月に退社し、台湾系の栄成紙業に移籍したという。中国禁輸後の中華系メーカーによる東南アジア進出や需給環境の変化は、最優秀な商社マンでも読み切れなかった。いよいよ事業切り離しが取り沙汰されるが、本体の紙パ部門へどこまで波及するか注目される。
2026年02月09日
コラム「虎視」
紙製容器包装の回収は、容器リサイクル法の制定と同時に始まった。当時から28年が経過したが、紙製容器包装の回収率[...]
2026年02月02日
コラム「虎視」
小学館の文芸誌であるGOATが異例の売れ行きをみせている。文芸誌は、新人作家の発掘や単行本化の動線、文壇での評[...]
2026年02月02日
ちょっとブレイク
うちの娘は2010年の生まれだが、この年から新たにα(アルファ)世代と呼ばれるという。10年はiPadやインス[...]
2026年01月26日
コラム「虎視」
ちょうど10年前の2016年4月、私は初めてスウェーデンを訪問した。今回特集したオーワックの本社工場や、スウェ[...]