▼昨年夏から今年にかけて洋紙大手3社が増強した(年内に増強する)DIP設備をみると、日産能力ベースだが、王子製紙400トン(苫小牧、富岡200トンづつ)、日本製紙650トン(岩沼220トン、八代30トン、石巻400トン)、大王製紙800トン(三島で350トン、450トンの2基)。3社合計の能力は1,850トン。洋紙大手(丸住、中越パ、北越、三菱、紀州を含めた8社)の現行能力が1万3,855トン。13.4%の能力増だ。
▼これらがフルに稼働すると、歩留まりを考慮すると使用する古紙の数量は月間6万7,000トン。年間では約80万トンとなろう。01年~06年までの6年間、新聞古紙の年間平均輸出量は61万トンだった。これを丸々国内に振り向けても足りない。このため新聞以外に回収雑誌、残本、チラシ、色上からオフィス古紙まであらゆる古紙が使用の対象になっている。
▼今年の新聞古紙輸出は前年比3割以上減っているが、6割強の輸出は継続されている。つまり輸出が減ってもせいぜい20数万トン、40万トンの輸出は残ることになる。先ほどの80万トンから20万トンを差し引くと新聞以外の古紙を60万トンも使わざるをえないという状況下にある。
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