
記録的な猛暑の夏だった。気象はかつて経済の外部要因だったが、今や立派な内部要因である。もはや気候変動の問題を組み入れずに経営戦略を語ることなど、成り立たなくなった。精緻に気象予測する必要性も高まったのだが、降雨や最高気温に関する予測の的中率は年々向上しているという。
▼これを支えるのが、一つは気象予報士という国家資格制度である。合格率5%前後の難関といわれ、これまで1万人近くが取得した。もう一つはウェザーニュースのような民間による分析予測手法の発展である。こうした人材・機関が、複雑な気候現象を膨大なデータから読み解き、予測精度を磨いてきた。むろんAIやアルゴリズムも駆使しながら、経験や勘で補正したり、分かりやすく伝えるところに人が介在する妙味がある。
▼こうした意味で、古紙の需給変動や市況予想も気象予測化している。価格を左右する要素も多岐にわたり、大気のごとく国境を超え、グローバルに影響を与えあうところも似ている。中国のように政策で市場が一変したり、最後はバイヤーの思惑で決まることもある。いかに古紙の不確実性に向き合うのか、商社マンには気象予報士的なセンスが求められる。提示価格よりも分析や解説の力が仕入先の求心力となっているのだ。
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