2023年5月8日 オピニオン » 1523号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 韓国の家庭系古紙回収は、①集合住宅での回収、②リヤカー回収、③タテバ持ち込みとなっており、日本のように行政回収や集団回収、無人回収やちり紙交換等の回収ツールはない。集合住宅での回収が60%、リヤカーによる回収が20%、その他が20%ほど。韓国の都市部では集合住宅が多く、その敷地内に資源物の集積場がある。そこに管理人が常駐しており、分別指導や袋の交換、出荷の準備を行っている。ここで集められた資源物は入札方式によって売り渡しされる。

▼07年くらいまでは、韓国でも製紙メーカーの力が圧倒的に強く、韓国の古紙問屋は輸出をしたくても出来ない状況だった。必然的に販売価格は抑えられ、韓国の回収人たちが生活できなくなった。その人たちが生活できるようにということで、韓国の先進的な問屋が古紙輸出を開始し、それを手助けしたのがバランスインダストリーだと言われている。日本ではエコマット産業として古紙輸出事業を行っていた。結果的には20年に負債を残して倒産しており、業界関係者からも悪評が伝えられるが、人を育てる力は確かだったようだ。エコマット出身者で独立したのは、日本マテリオや新東亜資源交易、信一で、いずれも日本で古紙輸出商社として活躍している。

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