
RISIが発行する10月15日付PPIで「中国で古紙輸入解禁の可能性」との記事が配信された。主に米国の輸出業者の談話に基づく内容だがゴシップの類いとの見方もあって真相は不明。米国の通関統計では今年も中国向けに僅かだが輸出されており、コスト増から需給両者に待望論があるのも確か。だが原料不足は想定内で、むしろ副次的な現象のほうが動揺を与えている。
▼それはコンテナ不足による物流網の寸断と海上運賃の高騰である。米国へ商品を運んだ後の空きコンテナを使い、安価なレートで中国へ古紙を持ち帰るというビジネスモデルを築いたのがナインドラゴンの張会長だった。しかし、中国の輸入禁止によってこのモデルが完全に崩れた。かつて古紙・廃プラを積んだ3000万TEU超ものコンテナは行き場を失い、船会社は航路の再編に急いでいる。
▼米国ではコンテナが滞留し受け入れ港の混雑も続く。一方の中国ではコンテナ不足が深刻化し、運賃も高騰したまま。付加価値の低い商品ほど海外輸出が難しくなっている。今年のクリスマスツリーは米国に出荷できず在庫の山だという。極度な物流の混乱は中国における世界の工場の地位をも脅かす。コンテナ需給の逼迫を緩和すべく、古紙輸入の解禁もありうるのか?!
2025年10月20日
コラム「虎視」
古紙ヤードマップは先代創業者が本紙創刊時から考案していたもので、いつかは日本全国の古紙ヤードを一覧にして冊子に[...]
2025年10月13日
コラム「虎視」
10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が第29代総裁に選出された。15日に召集される臨時国会で第[...]
2025年10月06日
コラム「虎視」
製紙業界では周期的にバイオマスボイラーの建設ラッシュが起きている。2000年代はエネルギー転換やコスト削減を主[...]
2025年10月06日
ちょっとブレイク
時は明治時代、商人が集う大阪の街で薬問屋の奉公人として佐助は働いていた。主人の次女である春琴(しゅんきん)は、[...]