2021年10月25日 オピニオン » 1448号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 欧州では今年7月から、使い捨てプラスチック製品の使用禁止が掲げられ、既に一部適用が開始された。適用されるプラ製品は、①発泡スチロール製食品容器(トレー類)、②発泡スチロールの飲料容器(キャップ・ふた含む)、③発泡スチロールの飲料用カップ、④プラ製の皿、⑤プラ製ストロー、⑥プラ製マドラー、⑦カトラリー(ナイフ・フォーク・スプーン、箸)、⑧風船の棒、⑨綿棒の棒の9品種となる。

 ▼海洋ごみの中で発泡スチロール製が最も多かったことから、3品種が発泡となっている。プラ容器として消費量が多い発泡製の白トレーが全面禁止になるので、これに変わる紙製のトレーや紙製容器の需要増が予想される。日本では発泡製の容器は年間13万トン消費されているが、欧州では概算で30万トンほど。これが全て紙製容器に変わるとなるとインパクトは大きい。

 ▼全世界のプラ製品の生産量は年3億8000万トンで、廃プラとしての排出量は3億トン。海洋プラのごみ量は年800万トンと言われているので、プラ製品全体から見ると2.1%、廃プラ排出量から見ると2.7%。これが毎年海洋に捨てられ、自然分解されずに溜まっていくので、現在1億5000万トンほどの海洋プラごみが存在している。

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