先日、小学生の娘と文具屋に行くと、越前和紙の商品がかなりあるのに気付いた。ノート、メモ帳、折り紙、ポチ袋、付箋等。娘が最近、小学校で越前和紙のことを習ったというので教えて貰った。1500年前からある日本最古の和紙で、正倉院にも納められているという。そう言えば数年前、家族で福井県越前市を訪れたのに、蟹のことしか頭になかった自分を恥じた。
▼越前和紙のことを調べれば調べるほど、世界に誇れるものであることが分かる。日本で最古のお札である福井藩札、日本で初の統一紙幣である太政官札に使用されているのは少し知っていたが、ベルサイユ条約の調印用紙に使用されたことや、ルーブル美術館で唯一の修繕紙に指定されていること、ピカソが愛用していたことも初めて知った。
▼福井県和紙工業協同組合によると、現在越前和紙を生産しているのは52社。生産量や売上高のピークは91年~92年(平成3~4年)で、当時の売上高は100億円に達したという。現在の売上高は当時に比べて4分の1まで減少している。和紙は障子や襖に多く使われるが、近年は和室自体が減っており、それに伴って障子と襖の需要が激減したことが要因。また書道に使用される半紙や、和紙の紙需要も減少している。
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