東南アジアでは、繊維が長く歩留まりが良い米国古紙がファーストチョイスで、次いで品質は低いが価格の安い欧州古紙。品質は良いが価格が高い日本古紙は、欧米品よりも次の選択肢だった。しかしベトナムやインドネシアを筆頭に、東南アジア各国でもライセンス制や事前検査の導入等、環境規制が厳しくなっている。その状況下では、日本品は欧州品を上回り、セカンドチョイスとなる。その結果が、東南アジアへの古紙輸出増だと言えるだろう。
▼中国の古紙輸入量は、昨年は1036万トン、今年は輸入ライセンスが全部使われると675万トンになる見込み。これが来年、一気にゼロになる衝撃は、リーマンショックやコロナショックを上回るものになる。来年も今年と同様、古紙供給国では余り、中国では足りない状況がより一層、顕著になる。
▼今年の中国の古紙輸入量が年間660万トンとすると、月間では55万トン。この月55万トンという莫大な量は、東南アジアやインドを含めても吸収できない。米国は東南アジア以外に中南米への輸出を強化し、英国はトルコへの輸出を増やしているが、それでも吸収できない。今後は世界的に古紙のごみ化量が増えると共に、アンバランスな需給構造が当面続くことになる。
2025年04月14日
コラム「虎視」
17年に発刊された「アマゾンが描く2022年の世界、田中道昭著」という本に出てくる近未来像がある。無人コンビニ[...]
2025年04月07日
コラム「虎視」
概ね売上10億円以上の古紙問屋を対象に業況調査アンケートを実施したが、回答率は3割強にとどまった。経営状況の公[...]
2025年03月31日
コラム「虎視」
2018年から開始した中国のナショナルソードにより、鉄スクラップも輸入禁止となった。しかしその前から中国は世界[...]
2025年03月31日
ちょっとブレイク
読者から「サッカーのコラムを毎週書いて欲しい」という声を頂いた。さすがに毎週は無理だが、改めてサッカーファンが[...]