来年は一層古紙がダブつきそうだ。今年の輸出量は、1-9月から推計して300万トン前後。そのうち中国向けは180万トンほどになりそうだ。来年は中国の輸入ライセンスが半減するとみられ、90万トン減る見通し。そうすると、一部はゴミ化するとしても、自治体の焼却施設では古紙を搬入禁止とするところも多い。かなりの量が余剰し、行き場を失ってきそうだ。
▼余剰古紙を逃すには、①輸出先を中国以外に分散する、②段原紙など製品として輸出する、③日系の現地工場で使う、④再生パルプに加工して輸出するの4つの選択肢しかない。①で他国分散するにしても、欧米品と競合するし、規制も強化されつつある。④再生パルプは、世界的な潮流だが日本では難しい。古紙を安定的に供給できて現実的なのは②か③だろう。
▼自治体の回収では、栃木県那須塩原市で入札による古紙売り払い金1797万円が回収不能となっている。また川崎市のイトーヨーカドーでは、ポイント回収機を設置した業者と連絡がつかず、撤去を余儀なくされた。横浜市の集団回収では回収業者へキロ0.5円の補填を始めた。排出元の企業や自治体は、回収先の与信を見極めつつ、回収コストを補わなければリサイクルが存続できなくなってきた。
※一部誤りがあり修正させていただきました。2019年12月2日8時15分
2025年09月01日
コラム「虎視」
5年ぶりに発刊する古紙ヤードマップの調査作業を行っている。5年前の2020年はコロナ禍の時だった。
[...]
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
コラム「虎視」
段ボール古紙の調達価格が、段原紙の市況上昇のなか、据え置かれている。段原紙は2017年以降、5回目となる値上げ[...]
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]