2017年から18年にかけて、中国の製紙業界は環境規制という混乱に見舞われながら、製品市況が高騰したことにより、大手各社は増収増益となった。国産のライナー価格は、ドルベースで900ドルを超え、最高で950ドルになった。日本円でキロ101円である。中芯も890ドルの高値を記録。日本円で96円。
▼それが今はどうか。中国のライナー価格は540ドルで、この1年半の間に43%も価格が下落した。中芯も現在は422ドルで37%のダウンである。最もこれはドルベースなので、ドル高元安に為替が振れている影響もあるが、それでも製品価格が1年半で4割も落ちるのは、他国では考えられない。
▼また中国は木材パルプの輸入量が増えているが、こちらの価格も右肩下がりが続いている。主に印刷・情報用紙に使用されるBKPは、昨年はFOB850ドルの高値を記録したが、現在は700ドルを割り、670ドルまで下落。また主に段ボールや包装用紙に使用されるUKPは、昨年は830ドルだったが、こちらも現在は650ドルまで下落した。中国の製品市況の回復なくしては、古紙の国際相場の回復もあり得ないが、米中貿易戦争は長期化が予想されており、当分原料価格の低迷は続くか。
2025年10月13日
コラム「虎視」
10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が第29代総裁に選出された。15日に召集される臨時国会で第[...]
2025年10月06日
コラム「虎視」
製紙業界では周期的にバイオマスボイラーの建設ラッシュが起きている。2000年代はエネルギー転換やコスト削減を主[...]
2025年10月06日
ちょっとブレイク
時は明治時代、商人が集う大阪の街で薬問屋の奉公人として佐助は働いていた。主人の次女である春琴(しゅんきん)は、[...]
2025年09月29日
コラム「虎視」
▼新卒の時に応募したのが、設立から間もないブックオフだった。当時、川崎市の生田に住んでいたが、ブックオフの本社が[...]