
家庭紙向けの古紙である模造・ケントが新聞古紙の価格と同じになったり、色上が雑誌より安くなるということは過去にはなかった。今回の価格体系は前代未聞である。90年代後半から2000年代前半にかけて主要三品のメーカーへの売価が一桁価格に転落した時、雑誌が5円前後とすれば色上は7円~8円だった。いずれも工場着値。今回、古紙もの家庭紙メーカーはこれまでの価値観を壊した。新しい価値観を創造する覚悟があるのかどうか。
▼この状況に至った背景を考えると①オフィス古紙、機密書類、難処理系古紙など、多様な古紙利用をすることで模造・ケント、色上の産業系古紙の消費が減った②洋紙のDIP設備増による産業系古紙の消費増という内憂が、リーマンショックのあと洋紙の内需の大幅なシュリンクで消えた③外患であった雑誌の輸出価格が大きく下落した④東日本大震災で復興需要から製品価格が上昇したが、その後の価格修正はことごとく不発に終わっており、原料にコスト転嫁せざるを得なくなったーなど。
▼価格が安くなれば新たなニーズが生まれるとみたい。かって国内洋紙が産業系古紙を積極利用し、再生紙の需要拡大の引き金となった。今回の新たなニーズはアジア輸出市場で生まれる?
2025年12月08日
コラム「虎視」
03年に高良・高橋常務、古紙ジャーナル創業者の父、私の3人で、愛媛県の常裕パルプ工業を訪問した。そこで古紙パル[...]
2025年12月01日
コラム「虎視」
日本国内の古紙利用工場は中小を含めて約140カ所。そのうち家庭紙(ティッシュ・トイレット等)を生産するのは52[...]
2025年12月01日
ちょっとブレイク
凄い時代が来たものである。大谷選手は、投手で10奪三振の好投を見せながら同じ試合で3本塁打を放ち、全てのメジャ[...]
2025年11月24日
コラム「虎視」
家庭ごみ有料化の話題を大々的に本紙で取り上げていたのは、08年~09年頃である。この頃は、政令市でも実施する自[...]