▼フランスでは、相次ぐテロと難民の受け入れによる治安悪化、観光客の減少、失業率の高止まり等、様々な問題を抱えている。フランスは世界で最も観光客が訪れる観光大国で、二〇一五年は八千四百万人の観光客数を記録した。しかし今年は観光客が激減し、大きなダメージを受けている。
▼フランス政府は今年九月、二〇二〇年から使い捨てプラスチック容器の全面禁止法の施行を発表した。これはプラスチック製のカップや皿、容器など、使い捨てのプラ製のもの全てが含まれる。米国では七十以上の州や市で禁止しているが、国家レベルでは世界初の試みである。フランスでは、毎年四十七億三千万個のプラ製カップが捨てられており、そのうちリサイクルされているのはわずか一%のみ。合成プラなのでリサイクルが困難だと言われている。
▼この法律制定の背景には、ごみの埋立地の残存期間の問題と、街の至るところにプラごみが溢れているという景観の問題がある。欧米では、ごみ処理は焼却より埋立が圧倒的に多く、埋立地の残存期間は切実な問題。今回、パルプモウルドをいろんな角度から取り上げたが、使い捨てプラ容器の規制が、古紙を主原料とするパルプモウルドの生産を押し上げるのは間違いない。
2025年07月14日
コラム「虎視」
今号で紹介した熊谷紙業は、90年代から古紙パルプ生産を試行錯誤してきた。本紙268号(97年10月)を改めて読[...]
2025年07月07日
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2025年06月30日
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2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
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2025年06月23日
コラム「虎視」
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