▼紙・板紙の生産大国といえば米国・カナダの北米勢である。PPW誌によると昨年発表された北米の製紙工場や抄紙機の閉鎖は年産能力で533万トンになるという。北米の04年の紙・板紙生産量が1億386万トンなので、生産量の5%に当たる。①中国の台頭によるアジア向け輸出の後退②インターネットの普及による新聞メディアの衰退ーなどが原因だ。
▼北米でこれだけの生産設備が閉鎖される一方で、中国の紙・板紙生産は昨年も二桁の高度成長をみせた。02年以来、中国の二桁成長は4年連続。中国造紙協会による昨年の生産量がまだ発表されていないが、5,700万トンを下回らないと推定される。今年は日本の2倍に当たる6,000万トンの大台に乗せることは必死だろう。早ければ2010年までに製紙大国・米国に追いつく可能性が高まってきた。世界の紙・板紙生産国で中国が1人勝ちの様相を呈してきたわけだ。
▼この中国、04年のデータでみると消費が生産を489万トンも上回っており、不足分をまだ輸入で補っている輸入国である。生産設備の増強とともに、輸入国が輸出国になるのかどうか。国内消費を上回る生産設備ができるまで、中国の紙・板紙の高度成長が続くとみたい。
2024年11月25日
コラム「虎視」
古紙の源泉となる紙の需要にもトレンドがある。雑誌は販売部数が減り、広告も減り、そして売るための書店も減っていく[...]
2024年11月18日
コラム「虎視」
日資連は日本再生資源事業協同組合連合会の略称で、1973年のオイルショックの真っ只中に、主に専ら物の回収業者が[...]
2024年11月18日
ちょっとブレイク
サッカー日本代表の森保ジャパンが好調である。過去3年の日本代表の成績は29勝8敗5分(24年10月末時点)だが[...]
2024年11月11日
コラム「虎視」
小六会長とは全原連の新年会と総会で毎年顔を合わせていた。その会合が終わった後、いつも嘆いていた。「紙はゴミじゃ[...]