▼繊維リサイクル業の歴史は古い。中古衣料はリユースとしての再利用が江戸時代から普及し、また洋紙生産が始まった当初はボロを製紙原料として使用していた。近代化が進むにつれ、工業用や軍事用にウエスの需要が伸び、反毛は布団や内装用への需要が伸びた。
▼現在、日本全国に約200社ほどの中古衣料選別業者と約300社ほどのウエス業者がある。特にウエス業は近代における繊維リサイクルの始まりと言われており、創業百年を超える業者も多い。その古参のウエス業者が壊滅するのではないかと危惧されている。それはここ数年来、海外から中古衣料買い付け業者が殺到し、仕入価格が軒並み高騰したからである。
▼ウエス業者にとって仕入価格がキロ当たり30円、40円になってくると、差益が少ないウエスの選別・加工・販売業では採算が合わない。これまでウエスは国内での加工・販売がメインだったが、現在は海外のバイヤーが「込ボロ」として原料を根こそぎ持って行ってしまうので、逆に国内でウエスの供給不足が続いている。数年前は古紙、鉄、ペットボトルも国内で不足する状況に陥っていたが、リーマンショックで資源バブルが崩壊し、国内回帰の風潮が強まった。古布バブルは今後どうなるか。
2025年04月14日
コラム「虎視」
17年に発刊された「アマゾンが描く2022年の世界、田中道昭著」という本に出てくる近未来像がある。無人コンビニ[...]
2025年04月07日
コラム「虎視」
概ね売上10億円以上の古紙問屋を対象に業況調査アンケートを実施したが、回答率は3割強にとどまった。経営状況の公[...]
2025年03月31日
コラム「虎視」
2018年から開始した中国のナショナルソードにより、鉄スクラップも輸入禁止となった。しかしその前から中国は世界[...]
2025年03月31日
ちょっとブレイク
読者から「サッカーのコラムを毎週書いて欲しい」という声を頂いた。さすがに毎週は無理だが、改めてサッカーファンが[...]