▼過日、中国・成都で開かれたRISI主催の国際古紙会議に出席した。中国の輸入規制もあって、世界各地から170名超が集まり、これまでにない関心の高さがうかがえた。ただ、中国政府の最終方針が不確定の中で、「輸出ライセンスはクリスマスまで待って」とか、「30万トン以下の年産能力の規模は10万トンまで下がる」などと憶測に近い情報も飛び交った。
▼中国では2018年以降、2,100万トンの段原紙マシンが増強される。一部で他パッケージに代替の動きもありうるが、さらなるOCC需要が見込まれる。一方、白板紙市場は基本的に設備過剰のようだ。12月上旬、白板紙を生産する北越紀州製紙の広東省・江門工場では、1.2カ月分にあたる3万トンの製品在庫があったという。政府がMIXの輸入禁止に動いたのは、こうした正確な市場分析に基づいたものとみられる。
▼来年、MIX価格は世界的に軟化し、OCC価格は強基調が続くというのが、おおむねの見通しだ。中国は560万トンあった輸入MIXの需要をどう埋めるのかが注目される。供給国にとっては、他国への振り向けが欠かせない。先の会議では、韓国やインドネシアなどのバイヤーが、MIX下落を見越し、積極的に商談を仕掛けていた。
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]
2025年06月02日
コラム「虎視」
4月出荷分から予定されていた家庭紙製品の値上げは、再生品においては、インバウンド需要も追い風となり、事業系トイ[...]