▼10月中旬、榮成紙業の湖北工場の竣工式典に招待頂いた。中国では発展著しい内陸部に生産拠点が移っているが、85万トンの設備がいきなり立ち上がるスケール感は圧巻。文字通り日本とは桁違いであった。台湾資本である同社は古紙の輸入ライセンス枠を使い果たし、翌年分の発行待ちの状況。自社ヤードなどで集めた国内古紙にシフトしているが、相当な需給の逼迫に四苦八苦していた。
▼こうした環境下でもきっちり利益を出し、投資に回せるのが、グローバル競争に勝ち抜く秘訣なのだろう。榮成も多分にもれず、昨年末決算で過去最高益を更新。2020年までに400万トンの生産体制を築き上げる計画だ。一方の日本のメーカーは、古紙価格の急落を受けて、段原紙や段ボール製品の値上げ交渉が腰砕けになりつつあると聞く。
▼輸出市況に合わせ、10月まで国内メーカーは古紙調達価格を段階的に下げてきた。とはいえライセンスが発行される年末には、輸出のV字回復も予想される。下げ過ぎれば年始の調達が危うくなり、段ボール古紙の店頭価格をキロ18~20円に留めたが、製品はこのタイムラグに翻弄されている。製品値上げを断行せねば、利益を出すタイミングを逸し、海外勢との競争に取り残されやしまいか。
2024年11月18日
コラム「虎視」
日資連は日本再生資源事業協同組合連合会の略称で、1973年のオイルショックの真っ只中に、主に専ら物の回収業者が[...]
2024年11月18日
ちょっとブレイク
サッカー日本代表の森保ジャパンが好調である。過去3年の日本代表の成績は29勝8敗5分(24年10月末時点)だが[...]
2024年11月11日
コラム「虎視」
小六会長とは全原連の新年会と総会で毎年顔を合わせていた。その会合が終わった後、いつも嘆いていた。「紙はゴミじゃ[...]
2024年11月04日
コラム「虎視」
生成AIの汎用ソフトが世に出て2年。ChatGPTはネット上の膨大なデータを解析して学習し、問題の解決策を示し[...]