
▼昨年二月時点では、米OCC価格はトン当り一六七ドルだったが、現在では二九五ドルとなり、三百ドル目前となっている。上昇率では七七%増、上昇幅は百二十八ドル。円価に換算すると、昨二月はキロ一九・〇円だったが、今三月はキロ三三・六円になる。
▼ナインドラゴンは中国の国内八拠点で、輸入古紙を月間七十八万トン、国内古紙を月間四十五万トン使用している。月間の古紙消費量は百二十三万トン。昨年からの古紙価格の上昇によって、月間百八十五億円、年間では二千二百億円のコスト増となる。当初、これほどの古紙価格の高騰は、特に大規模の製紙メーカーにとってかなりの負担になるのではと考えていた。実際、負担は大きいが、それを吸収しておつりがくるほどの製品価格の値上げを実現している。
▼昨二月の中国広東省のライナー価格は、トン三一〇〇元、キロ五一・二円だったが、今三月はトン五一〇〇元、キロ八四・二円まで上昇している。なんとキロ三三円の値上がりである。古紙はキロ一四・六円上がったが、製品がキロ三三円上がっているので、十分にコスト増を吸収できるという訳である。このようなスピード感でこれほどの値上げを実現できるのは、世界広しといえど中国くらい。
2025年12月22日
コラム「虎視」
風光明媚な庭園に囲まれたDIC河村記念美術館(千葉県佐倉市)が、今年3月末でその歴史に幕を下ろした。20世紀美[...]
2025年12月15日
コラム「虎視」
高3の息子は奈良高専の情報工学科に通っているが、今週、社会見学活動で大阪府警を訪問する。「サイバー攻撃やサイバ[...]
2025年12月08日
コラム「虎視」
03年に高良・高橋常務、古紙ジャーナル創業者の父、私の3人で、愛媛県の常裕パルプ工業を訪問した。そこで古紙パル[...]
2025年12月01日
コラム「虎視」
日本国内の古紙利用工場は中小を含めて約140カ所。そのうち家庭紙(ティッシュ・トイレット等)を生産するのは52[...]