2005年9月5日 オピニオン » 654号

コラム「虎視」 654号

コラム「虎視」

▼東京都23区全域で古紙の分別収集が始まったのが平成12年度(2000年度)。初年度から集団回収量を上回り、新しい回収スタイルとして区民に定着したが、翌年の13年度をピークに異変が起こる。平成14年度、15年度と2年連続して収集量が大幅に減ったからだ。16年度については本紙の都合で調査が遅れているが、関係筋の話から推して3年連続の減少になっているもよう。

▼平成13年度をピークに分別収集量が減ったのは、回収業者による抜き取り行為が活発になったためである。抜き取り行為は東京都23区にとどまらず、全国的に拡大。古紙の分別収集には抜き取り行為がついて回るという、困った常識?までできあがってしまった。また関西地区のように分別収集の普及率が低い地域では、集団回収品に対する抜き取り行為が目立つ。また抜き取りの対象品種も当初は新聞に限られたが、雑誌や段ボールにまで拡がっているのが現状だ。

▼こうした抜き取り行為を防止するため自治体側も立ち上がり、条例改正によって科料や罰金を科すところが次第に増えている。4面に掲載のように、この問題で千葉県の13自治体が関東商組に買い取り防止の協力を要望した。自治体の協同要請は全国的に初めて。

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