▼ごみ集積所から古紙を抜き取ったとして、世田谷区清掃・リサイクル条例違反の罪を問われた、回収業者の控訴審判決は12名全員が有罪となった。一審では無罪7名、有罪5名と判断が分かれていたが、二審の重みからみて、抜き取り行為の減少につながるだろう。
▼同様の訴訟は山口県下関市でも起きている。昨11月に下関簡裁が業者に有罪判決を言い渡したが、高裁に上告しており、判決は3月4日。この下関市のある野党の議員さんから電話を受けた。「私は有罪になった被告側を支援している。下関には在日の人が多い。ばたやと呼ばれた時代から彼らは古紙の回収を手がけてきたが、行政回収で古紙が集まらず、圧迫を受けている。古紙価格が高い今こそ、民間に処理を任せるべきではないか」と。
▼「資源物の所有権は自治体にある」という条例を作った杉並区は抜き取り業者を窃盗罪で起訴したところ不起訴処分になった。抜き取り行為を窃盗罪で立件するのが難しいという。そこで「市の委託を受けた者以外が収集または運搬してはならない」という禁止条例を作り、違反した者に罰則を適用するようになった。これが今回の控訴審判決で適法と判断されたので、下関市で業者が逆転「無罪」を勝ち取るのは難しいか。
2024年12月09日
コラム「虎視」
マレーシアの経済発展は目覚ましいが、製紙業の発展も目覚ましいものがある。11年前に訪問した時は、王子グループの[...]
2024年12月02日
コラム「虎視」
働き方改革によって古紙業界ではドライバー不足に陥る懸念があった。時間外労働の上限規制(年間960時間)が敷かれ[...]
2024年12月02日
ちょっとブレイク
母がヒッポファミリークラブという多言語の国際交流クラブに入っていたので、海外からのホームステイを積極的に受け入[...]
2024年11月25日
コラム「虎視」
古紙の源泉となる紙の需要にもトレンドがある。雑誌は販売部数が減り、広告も減り、そして売るための書店も減っていく[...]