▼関係筋から聞かれたので、日中の段原紙メーカーのコストを比較してみた。中国メーカーは原料である古紙価格が高く、製品売価に占める古紙価格のコスト比率は40~50%を占めている。外装ライナーが40%、中芯原紙が50%前後であろう。一方、日本の場合は、ライナーが20~30%、中芯が30~40%。
▼おおむね原料コストが3割前後にとどまっている日本に対し、中国は4割を超えている。重油や電力などの燃料コストや人件費は中国が日本に比べると安いけれど、これも年々上昇してきているのが実情だろう。日本は原燃料コストを低減するために、①省エネを推進したり②ボイラー燃料を重油などからバイオマスや廃棄物に転換したり③原料については段ボールより安価な雑誌や機密書類などの使用(代替原料として)を増やしてきた。
▼ところで年産30万トン級のマシンは日本ではわずか2台(レンゴー・八潮工場と王子板紙・釧路工場)しか稼働していない。同規模の新設マシンの稼働もこの20年間、皆無。中国では30~40万トン規模のマシンが毎年、続々と稼働している。驚異的な需要増と高稼働率は大きな魅力。この彼我の差が大きいので、表面のコストだけで日中を比較すると誤るのでないか。
2024年07月15日
コラム「虎視」
RKBオンラインによると、衆院議員の全465人のうち102人が「父母や祖父母、または三親等内の親族に国会議員が[...]
2024年07月08日
コラム「虎視」
いつの時代でも人の気持ちを動かすのは熱量だ。それは仕事でもプライベートでも同じで、良い商品を作りたい、良いサー[...]
2024年07月01日
コラム「虎視」
6月中旬にカンボジアを訪問した。東南アジアの様々な国を訪問してきたが、カンボジアは今回が初めて。カンボジアでホ[...]
2024年06月24日
コラム「虎視」
円安にも関わらず、輸入紙の影響を最も受けているのが家庭紙だ。海外メーカーは日本市場を戦略的な販路と位置づける。[...]