2022年5月2日 オピニオン » 1474号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 1473号で東京23区の集団回収における回収業者の助成金額を調査した。回収業者への助成金を拠出している区は、5年前はわずか3区だったが、22年4月時点では21区に急増している。各区の助成金の平均はキロ2.8円で、それぞれ各区によって計算式が異なり、計算式も掲載した。

 ▼業者助成金を拠出している21区のうち、17区で日経新聞の古紙仕入価格を指標にしていた。他の4区は、他紙との混合、問屋へのヒアリング等だったが、本紙を指標にしている区はゼロ。その理由を区や業者に尋ねてみると、「全国紙で古紙価格を掲載しているのは日経新聞だけ」という意見が多かったが、中には「古紙ジャーナルの仕入価格は他紙より高い」という回答もあった。日経の段ボールの平均価格は6円だが、本紙は9円(全て関東)。新聞は日経が6円だが本紙は8.5円。雑誌は日経は2.5円だが本紙は4円。確かに全体的に1.5円~3円、本紙の方が高い。

 ▼しかし行政の随契による売払単価では、本紙を指標にしているケースは少なくない。売払い単価としては高い方が手取りは増える。この辺りをうまく使い分けている感もあるが、それだけ切羽詰まっているとも言える。近々回収業者の窮状も紙面で伝えたい。

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