2021年10月11日 オピニオン » 1446号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 18歳までは奈良市の新興マンションで育った。4棟で世帯数は300ほど。そこで月に1回、古紙の廃品回収が行われていた。共同のごみ捨て場が廃品回収場所となり、月末の土曜日に実施されていた。当時、土曜日は学校の授業があったが、半日で終わる。午前中の授業が終わると急いで帰り、近所の友達と廃品回収場所に向かい、そこに陣取ってお宝を吟味していた。大人たちは積み込みを手伝うので大変だったが、子供たちは気楽なものだった。

 ▼お小遣いではとても買えないようなたくさんの漫画コミックスや、漫画雑誌が数え切れないほど出てきた。特にお目当てだったのは漫画コミックスで、ラッキーな日は漫画コミックスが全巻揃うこともある。そして週刊ジャンプ等に付いている付録や未使用の懸賞応募券などもみんなが狙っていた。子供たちがしのぎを削っていた時代であった。

 ▼当時はまさに漫画雑誌の黄金期で、週刊少年ジャンプは発行部数700万部という前人未踏の記録を作っている。発売日は電車内で多くの人が漫画雑誌を読んでいた。また電車の入場券を買って電車内を徘徊し、拾った漫画雑誌を駅で売る人もいた。今やジャンプの発行部数は5分の1に減少し、廃品回収でも漫画雑誌を目にする機会が減った。

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