余る派と余らない派で見解が分かれている。雑誌古紙の需給見通しについてである。余る派は、ベトナムや韓国、マレーシアなどが中国に追随してMIX輸入禁止に動くことで、行き場を失いかねないとの懸念を抱く。雑誌古紙に含まれる紙も本来の雑誌より雑がみ類の割合が増えて品質が低下している。需給はダブつき、ごみ化も避けられないだろうとの見立てだ。
▼一方、余らない派は、コロナ禍で紙需要が4~5年分、一挙に収縮した事実に着目する。雑誌の販売部数は過去5年間で36%減っており、DX化で印刷物の需要低迷にも拍車がかかる。ところが雑誌古紙の消費は堅調。白板紙や中芯は製品輸出の伸びが下支えする。各国のMIX禁輸も品種転換すれば日本の雑誌系古紙は輸出可能とみる。こうした構造的な要因からむしろ足りなくなると予想する。
▼蓋を開けてみれば、今年の雑誌需給は非常にタイト。古紙問屋の入荷は1~8月累計で7.3%減、製紙メーカーの消費は1~7月累計で3.3%増だ。国内メーカーは8月から価格対応を行ったが、逼迫感が長引くことも考えられる。雑誌が不足すれば、中芯向けに段ボールが必要になり、白板紙向けでは新聞の手当てが要る。他品種にもじわじわ影響を与えつつある。
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