2020年10月26日 オピニオン » 1399号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 2000年から世界中の古紙を買い集めてきた中国だが、今年末で古紙輸入をストップする。廃プラは一足先に中国市場が閉鎖したが、いよいよ古紙輸入もリミットが迫っている。

 ▼中国の輸入ライセンスは8月末時点で200万トン以上残っていた。そこに9月中旬に70万トンの追加ライセンスが発行された。このライセンスを使い切るために、米国OCCを買い漁り、更に日本OCCのオーダーも増えると考えていたが、実際には9月・10月の輸出価格は下がった格好。OCC価格はこのまま推移するのか。ただ不確定要素はある。4面でも触れているが、中国・韓国・欧州でいずれも段原紙価格が上がった。段ボール古紙がツレ高になることも考えられる。

 ▼中国の今年第1四半期のGDP成長率は対前年比6.8%減。同第2四半期は3.2%増、第3四半期は4.9%増。また中国鉱工業生産の伸び率も1~3月はマイナスだったが、4月から4%台の増加、8月から5%台の増加、9月は6.9%増となった。そして中国小売業売上高は、7月までマイナスだったが、8月は0.5%増、9月は3.3%増となっている。段原紙の生産は上向きで価格も上昇しているが、段古紙価格は中国国内・輸入ともに横ばいか下落している。

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