▼段ボールの輸出価格がCIFトン200ドルに乗せてきた。1995年以来の実に12年ぶりのことである。問屋手取り価格でいえば主要港に近い古紙ヤードからだとキロ20円はある。雑誌も限りなく20円に近いので、新聞を含めた主要三品の輸出手取り価格が20円になったともいえよう。
▼95年の国内相場(関東地区、当時の表示は工場着値だが問屋店頭価格に修正)は段ボール12~14円、新聞13円、雑誌6円~8円で、現在の国内建値よりも安かった。しかし高い輸出価格に反応することはなく、輸出はわずか4万トンにとどまる。①古紙は輸出よりも輸入が中心だった②為替が1ドル80円台という超円高で問屋の手取りが相殺された③輸出への関心が薄かった④海上運賃が高かったーなどによる。
▼今年の輸出は400万トンを上回ると推定され、国内回収の2割弱が輸出に回るようになった。95年当時は回収イコール国内消費だったから、この12年間に消費構造や輸出市場が大きく変わったことになる。国内消費の低迷や中国向け輸出の拡大が主要な要因だろう。ところで主要三品の国内価格(問屋店頭)が20円をいったりきたりしていたのは1985年まで。輸出価格は22年前の水準に達したことになる。
2025年06月30日
コラム「虎視」
2015年に日本マテリオと共催して、古紙ジャーナル韓国ツアーを開催した。
▼その時に家庭紙メ[...]
2025年06月23日
コラム「虎視」
韓国には業界紙というものが存在しないという。その理由は主に3つある。
▼①そもそも各業界[...]
2025年06月16日
コラム「虎視」
日本には売上高1兆円超の上場企業が177社ある。その顔ぶれの変化は産業構造の移り変わりを映す。近年ではキーエン[...]
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]