
現在の英国の人口は約6600万人で、日本の半数強。近年は移民の影響もあり、人口はやや増えている。現在の失業率は3.8%で、日本の失業率の2.4%より高い。しかし欧州の中では比較的失業率が低く、経済状況や雇用は安定していると言われている。
しかし今後はどうなるか分からないというのが、英国内の多くの声である。その要因はブレグジットである。ブレグジットとは、ブリティッシュとエグジットの造語で、英国のEU離脱を指す。
欧州では日本車でシェアナンバーワンを誇る日産自働車だが、英国のEU離脱に向けて、英国サンダーランドの大型工場の撤退を検討している。同工場は日産のEU最大の工場で、SUV(スポーツタイプ多目的車)を中心に生産量は40万台以上。またホンダも英国スウィンドンにある工場の閉鎖を決定。2000人以上が職を失うというニュースが流れている。
これまで自働車メーカーは、EU内の比較的人件費が安い国で部品を作り、消費地の英国工場で生産してきた。しかし今後は、この全ての部品に関税がかかるため、コスト競争力がなくなってしまう。これを懸念した各自動車メーカーは、英国からの撤退と他国への移転を検討しているという訳である。もちろん自動車メーカーだけではなく、多くの業種で同様の問題を抱えており、失業率が大幅に増加することが懸念されている。
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