12月上旬に英国に行ってきた。英国では、段原紙メーカーや産廃業者のMRF施設と古紙ヤード、そして包装資材の工場を見学した。MRFはマテリアル・リカバリー・ファシリティーの略。欧米ではシングルストリームで再生資源物全般を回収し、MRF施設で分別するのが一般的である。
▼欧米で古紙を扱うのは、ほとんどが産廃業者であり、日本のような古紙専門業者は少ない。英国では以前は古紙専門業者がいたようだが、現在はゼロ。英国の産廃業者は、日本では古紙専業が1000社ほどいると話すと「古紙価格が下落したら、食べていけないのでは?」と疑問を持っていた。
▼英国でも他国と同様、今夏から古紙価格が急落した。英国の古紙輸出比率は約6割。現在のOCC輸出価格はキロ4円。そんな状況に嫌気がさしたのか、前述の産廃業者は「今は廃プラをメインに扱う」と話す。産廃業者の発想では、価格が高いものや利益が大きいものをメインに扱い、実際に置場も広げている。対して古紙は扱い量を減らし、選別も人手をかけない。そういえば昔のちり紙交換も、価格が下がったら離散、価格が上がればまた集めることで需給バランスが取れていた。ビジネスライクの欧米の方が案外、需給バランスが取れるのかもしれない。
2024年04月22日
コラム「虎視」
財務省の貿易通関統計によると、日本から古紙パルプの輸出量が急増している。昨年半ばごろから増え始め、直近の24年[...]
2024年04月15日
コラム「虎視」
日本容器包装リサイクル協会の発表によると、今年度の市町村からの紙製容器包装の引き渡し予定量は1万4千トン。ピー[...]
2024年04月08日
コラム「虎視」
受験シーズンが終わって新学期が始まる。受験前は、縁起が悪い言葉を避ける必要がある。このタブーの言葉のことを忌み[...]
2024年04月01日
コラム「虎視」
ドジャース・大谷選手の通訳の水原氏が違法なスポーツ賭博を行い、大谷選手の資金を流用したとして刑事告訴された。こ[...]