2026年9月7日 オピニオン » 1687号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 先日、奈良の異業種交流会で講演を行った。独立して事業を行っている経営者やデザイナー、医者や教員、飲食店の店主、市役所の職員等、多彩な顔触れだった。

 古紙業界に精通しているわけではないので「古紙とは何か」、「紙リサイクルの仕組み」等の基礎的なことから説明を行った。

そこで最も大きな反響があったのは、「紙マークが付いているからと言って全てリサイクルが出来る訳ではない」ということだった。

一般市民目線では『紙マークが付いている物は当然リサイクルが出来る』という認識だ。しかしこれは商品の原料構成を示すマークであり、紙60%とプラ40%の複合素材でも紙マークが付いている。このような複合素材は当然ながら、製紙原料には向かない。

 容リ法の本格施行前に、PETボトルリサイクルでは、各飲料メーカーがカラーボトルの製造・使用を自主的に禁止した。これによって日本の廃PETボトルは透明で、その後のリサイクル率の向上に大きく寄与した。

紙製容器包装でも、製造メーカーが複合素材を自主規制する必要がある。複合素材を大量に生産しながら、環境やリサイクルを訴えるのは話が違う。今後は容器がリサイクル出来るか出来ないかで、商品を選ばれる時代が来るだろう。

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