2009年4月27日 オピニオン » 834号

コラム「虎視」 834号

コラム「虎視」

▼昨11月以降、赤字輸出で古紙問屋の業績が急降下しているが、鉄スクラップ業者は古紙問屋以上に苦戦しているという。①スクラップ価格の大暴落②大幅な発生減③仕入れ価格の高止まり④大型の設備投資による償却負担増ーなどによる。70年代の二度のオイルショック時、鉄より古紙の方が値上がりした。鉄はせいぜいキロ20円~30円だったのが、古紙は50円~60円まで上昇したからである。ところが昨夏の鉄は70円まで上昇。古紙は新聞でせいぜい30円弱だった。鉄は山が高かっただけに谷も深く、業績低下が著しい。

▼大手古紙問屋3社が業務提携したのを契機に、帝国データバンクから古紙卸売業の売上げデータをとってみたが、昨年は売上げ上位20社が50億円を超えた。ついでに鉄スクラップ卸も調べたところ、同卸は数だけで1,603社もあり、古紙卸の2.4倍。古紙も扱う、ある鉄スクラップの大手をみると、全国11位で売上げは383億円だった。鉄卸のトップは400億円を超えている。

▼ところで本紙が古紙ヤードマップを作成したのが06年。その後、3年間に100ヵ所以上の新ヤードができた(また記載漏れもあった)こともあり、データを更新して、2010年春にも改訂版を上梓したい。

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