
1年以上も前だが、レンゴーの大坪社長にTPPについて尋ねたことがある。物流に直結する段ボール需要に、多国間での経済連携がどう影響するか聞きたかったからだ。氏は「(TPP参加は)メリットもデメリットもない。24項目について、Not Only,But Alsoの姿勢で交渉に挑むべき」と交渉次第という考えだった。
▼TPP交渉がまとまれば、米国を含む12カ国との間で原則的に関税が撤廃される。日本の場合、工業分野の輸出で恩恵を受けるが、安価な農作物が流入するため農業分野で痛みも伴うとされる。全段連がまとめた昨年の段ボール需要の統計によると、加工食品が41%、青果物が12%と食糧関連の用途で5割超を占めるため、この分野での需要減は避けられない。
▼先月末で豊通セルテックは古紙事業から完全に撤退したが、段ボール部門は豊通ニューパックとして存続する。豊通7割、レンゴー3割が出資した会社で、原紙を購入して加工する製函事業が柱。主にトヨタの自動車部品を海外に輸出販売する際に必要な段ボール箱を供給している。こうした分野では、円安傾向やTPP参加は追い風となろう。TPP参加は、段ボールや古紙の需給の地図をも塗り替えるか?
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