
4年ぶりに中国・上海を訪問した。RISI主催のカンファレンスに出席し、中国・東南アジアの段原紙需要の行方を探るためだった。世界の段原紙需要で中国が3割、アジア全体で5割を占める。特に中国では輸出産業の低迷が段原紙の需要を抑えており、今年の成長率は3.4%の予想(昨年はマイナス3.5%)。24~25年の見通しは4~5%増で、自国の消費意欲回復がカギだという。
▼需要軟化の中、中国はじめアジアでの段原紙の設備過剰がすさまじい。中国の古紙輸入禁止が引き金となり、中華系の製紙メーカーが東南アジアに続々と生産拠点を建設。現地での需要増の期待や洋紙マシンの転抄も相まって、設備増設に拍車がかかった。しかし、貿易構造の変化やインフレが逆風となり、期待したほど需要が伸びていない。
▼23年の製紙工場の稼働率は中国で70%、中国除くアジアでは81%と、コロナ前に比べてそれぞれ12pt、6pt下落。一方で、古紙やエネルギーのコストは上昇傾向にあり、製紙工場が苦境に直面している。過剰設備で製品に転嫁もできず、古紙も当面、中位安定が続くのではないか。日本の需要も今年は4.5%減とはいえ、製品市況は高止まり。こうしたガラパゴスをどこまで維持できるか?!
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