
印刷市場は約5兆円とされ、ピーク対比で4割も縮小した。情報媒体の主役がインターネットに移った中、ネットと印刷の融合によって急成長を遂げたのがネット印刷通販である。オンラインで入稿し、低価格や短納期で印刷物を仕上げるビジネスモデルのことだ。印刷通販市場は1000億円前後とされリーマンショック後から4倍近くまで伸びた。だが、今回のコロナ禍でイベント関連の印刷物が激減するなど初の試練に直面している。
▼印刷通販の代表的な企業がプリントパック、グラフィック、ラクスルなど。京都に本社を置くプリントパックは、売上規模が328億円の最大手。国内9ヵ所の印刷工場があり、1日あたり1万件超を受注。大判の原版をシェアすることでコスト削減を実現し、小ロットを低価格で受注できるのが強み。最新鋭の印刷設備に積極投資し、海外進出も視野に入れている。
▼ラクスルはシェアリングビジネスの旗手として、印刷通販に参入したベンチャー企業。自前で印刷工場をもたず、マーケティング力で顧客を開拓し、提携する印刷会社の空き設備を活用する。今後も印刷市場が縮小する中で、大手印刷会社でもこうしたファブレス化(工場をもたない経営)が進むとされ、産業系古紙の発生にも影響を与えそうだ。
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