2006年10月9日 オピニオン » 708号

コラム「虎視」 708号

コラム「虎視」

▼東京都23区全域で、週1回の古紙の分別収集が始まったのが平成12年度から。初年度の分別収集量は23万8,000トンで、集団回収量17万6,000トンを大きく上回った。順風満帆だった分別収集にその後思わぬ敵が出現する。回収業者による抜き取り行為だった。このため分別収集は平成13年度をピークに減り続ける。ただ、本紙が23区の回収量について聞き取り調査を実施したのは平成15年度まで。16、17年度は未調査ながら、減っても増えてはいないだろう。

▼集団回収の古紙の構成比をみると、新聞、雑誌、段ボールは60:25:15。これに対し分別収集は新聞の抜き取りがあるため30:45:25。雑誌がもっとも集まっていた。もっとも世田谷区や杉並区のように分別収集が圧倒的に集団回収を上回っている区と集団回収の方が活発な区があり、区によって特徴がある。

▼過日、ロンドンに行き、家庭古紙の回収ヤード(基地)をみることができなかったが、街中を歩き回ったり、資料を読む限り、回収方法はシングルストリーム(他の資源物と一緒に古紙を集める)だった。区によっては公共施設で拠点回収をやったり、廃棄物業者と新たな回収システムを作ったりしていた。多様性は23区と同じである。

週間アクセスランキング

オピニオン »

発行物

古紙ヤードマップ申込

Top