2019年3月11日 オピニオン » 1319号

コラム「虎視」

コラム「虎視」

 以前から紙は文化のバロメーターと呼ばれている。中国のGDP成長率と紙・板紙消費の成長率を比較すると、ともに2007年までは2桁成長が続いていた。リーマンショックを挟んで2010年からGDP成長率は再び2桁に回復した。しかし紙・板紙消費の成長率は、11年=6.3%、12年=3.0%と年々減少。ついに13年には、初のマイナス成長となる2.6%減まで落ちた。

 ▼中国のGDPと紙・板紙消費の成長率は、00年からリーマンショックの08年までほぼ比例してきたが、09年からはその傾向が弱まり、12年以降は相関性が薄れてしまった。昨年の中国の紙・板紙消費量は、まだ正式な統計が出ていないが、おそらく対前年比7.5%減となり、過去最大の減少率となる。しかし昨年のGDP成長率は6.6%増だった。

 ▼GDPに占める国内消費の割合が、中国は40%とかなり少ない(日本は60%、米国は70%)ことも乖離の一因として考えられる。しかしそれにしても、離れすぎである。他の物差しである電力消費量や鉄道輸送量等を参考にすると、中国経済はGDP成長率を基準として計るよりも、紙・板紙消費の成長率を基準として計る方が、より実態に近いと言えるだろう。

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