飲料メーカー大手のキリンが、段ボール古紙の国内循環の仕組みを構築する。同社はパッケージに年間10万トンもの段ボールを使用し、キリンビバレッジやキリンビールの工場や支店等から、配送後の使用済み段ボールが年に7,000~8,000トンほど発生する。この収集について問屋と交わした契約を見直し、国内製紙メーカーへ古紙を安定供給させる。
▼古紙の輸出価格の高騰を受け、段ボール市況は2年連続の値上げに直面する。値上げ交渉の大詰めでの新たな仕掛けの登場に、商社や段原紙メーカーによる懐柔や拡販の狙いとともに、エンドユーザーが将来的にコスト圧縮に繋げたいという思惑も入り混じる。特定のメーカー、ユーザーの間で古紙を循環させるクローズド・システムは、かつてPPC用紙や新聞用紙でもみられ、ついにその流れが段ボールにも来たわけだ。
▼この仕組みでは、古紙問屋は物流機能を担うだけで、自由に売買することができない。古紙市況の上下に拠らず、特定のメーカーへの納入が義務付けられ、物流経費だけが排出者側から支払われる。国内向け優位の価格体系の今だからこそ、こうした縛りも受入れられる。似たスキームによる営業も活発化しているといい、他のエンドユーザーにも一定の広がりをみせそうだ。
2024年07月15日
コラム「虎視」
RKBオンラインによると、衆院議員の全465人のうち102人が「父母や祖父母、または三親等内の親族に国会議員が[...]
2024年07月08日
コラム「虎視」
いつの時代でも人の気持ちを動かすのは熱量だ。それは仕事でもプライベートでも同じで、良い商品を作りたい、良いサー[...]
2024年07月01日
コラム「虎視」
6月中旬にカンボジアを訪問した。東南アジアの様々な国を訪問してきたが、カンボジアは今回が初めて。カンボジアでホ[...]
2024年06月24日
コラム「虎視」
円安にも関わらず、輸入紙の影響を最も受けているのが家庭紙だ。海外メーカーは日本市場を戦略的な販路と位置づける。[...]