循環型社会形成推進基本法の個別法としてグリーン購入法が施行されたのが01年。国や自治体に再生品の調達を促し、再生紙ブームを後押しすることになった。ところが18年末の印刷用紙値上げの影響で需給が逼迫。翌春、各地の自治体でコピー用紙などの入札が不調に終わる事態が相次いだ。環境省は再生紙に拘らず柔軟に対応できる文書を出し、今もその効力を残す。
▼日本製紙連合会は25年度までの古紙利用率目標を据え置きの65%に設定した。近年、利用率は漸増傾向にあった。20年度上半期は最高の68.6%を達成。というのも紙・板紙全体でみたとき、古紙配合が92%前後と高い板紙の比率が上昇しているからだ。実際、紙向けの利用率は09年度の41.4%をピークに緩やかに下降。19年度は36.6%と4.8ポイントも下がった。
▼利用率目標には品種別や個社別に定めた数値目標がない。いわば板紙の堅調な需要構造に委ねれば、自然に上がっていく構図だ。一方でグリーン購入の基準見直しにあたり、製紙連は配合率の引き下げを要望している。はたしてこれで目標と言っていいものか。近年の古紙輸出市場に安定供給をかき乱された面もあろう。脱炭素に向けた黒液活用との相克もあり、古紙利用への消極性が見え隠れする。
2025年10月13日
コラム「虎視」
10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が第29代総裁に選出された。15日に召集される臨時国会で第[...]
2025年10月06日
コラム「虎視」
製紙業界では周期的にバイオマスボイラーの建設ラッシュが起きている。2000年代はエネルギー転換やコスト削減を主[...]
2025年10月06日
ちょっとブレイク
時は明治時代、商人が集う大阪の街で薬問屋の奉公人として佐助は働いていた。主人の次女である春琴(しゅんきん)は、[...]
2025年09月29日
コラム「虎視」
▼新卒の時に応募したのが、設立から間もないブックオフだった。当時、川崎市の生田に住んでいたが、ブックオフの本社が[...]