古紙回収業者にとって、古紙以外に扱っている3大資源物と言えば、アルミ缶・PETボトル・古着である。この中でもアルミ缶と古着は専ら物なので、以前から扱っている業者が多く、扱いやすい品目だと言えるだろう。特に近年は、古紙の扱い量減少を他の資源物で埋める業者が多く、その筆頭が先に挙げた3品目である。
▼そのアルミ価格が急落している。これはトランプ大統領による輸入関税政策による影響が大きい。日本から米国への輸出では、最も輸出額が大きいのが自動車で、24%を占めている。また自動車部品も5%あるので、足すと29%になる。この自動車輸出において、トランプ大統領が言及した日本からの輸入関税24%を課せられるとなると、大きな痛手となる。多くの自動車メーカーは、現在は情勢を見ながら生産調整に入っており、アルミや金属価格の低下を招いている。
▼LME(ロンドン金属取引所)によると、アルミの年平均価格の最高価格は22年の2705ドル。当時はロシア・ウクライナ戦争の勃発によって高騰した。今年は2600ドル台が続いていたが、4月に300ドル弱下落した。古紙・PETボトル・古着価格も下落しており、トランプ余波はしばらく続くだろう。
2025年06月09日
コラム「虎視」
各国の新聞用紙生産量は、ピーク比で米国は95%減、中国85%減、韓国77%減、日本は60%減。世界中どこを見渡[...]
2025年06月02日
コラム「虎視」
4月出荷分から予定されていた家庭紙製品の値上げは、再生品においては、インバウンド需要も追い風となり、事業系トイ[...]
2025年05月26日
コラム「虎視」
直納業者と代納業者の違いは、取引をする外部の人からは非常に分かりづらい。
▼製紙メーカーによ[...]
2025年05月19日
コラム「虎視」
2012年だったと思うが、近畿商組の懇親会でひと騒動があった。来賓挨拶で山上紙業・山上会長が「製紙メーカーは今[...]