
▼東日本巨大地震を境に、古紙を含めた日本の再生資源物の環境が一変してしまった。津波と地震による被災からの復興に夢を託していたところ、福島第一原発事故による放射能汚染問題が直撃。同問題は古紙以上に鉄スクラップの流通に深刻な影響をもたらしている。
▼国内の鉄鋼メーカーへ鉄スクラップを納入する時、放射能探知器が作動し、返品されるケースがでてきているからだ。このため、日本鉄リサイクル工業会は放射線値上昇で経済産業省に対策を要望した。同文書によると鉄スクラップの流通がこのままでは機能不全に陥ってしまうと訴えている。
▼連日のようにこの問題を報道している日刊市況通信によると、日本の鉄鋼メーカーが定めた放射能汚染スクラップの荷受け自主規制は毎時5マイクロシーベルトが隔離レベルとしている。ただ実際の各社運用では0.5~1マイクロシーベルトまでバラツキがある。中国は他国や国内よりも基準を厳しく設定している。
▼関東エリアの中国向け古紙輸出がストップし、中国の規制値が厳しすぎる、という関係筋の批判の声も聞かれたが、放射能問題は輸出ライセンスを持つ業者(商社など)にも、輸出を手がけてきた古紙問屋にとっても、初めての体験だけに戸惑うばかりだ。
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